『わぉーーーーーーーーーーーーーーーーーん。』
(※大丈夫という狼語)
素晴らしい映画でした。同時に『この軟弱モノめが!!!!』
と痛烈に文太さんにどなられたような映画です。
映画の中では、日本の様々な問題が表現されていました。
中でもここ最近の出来事で言えば『いじめ問題』。
未成年者保護の撤廃だの、教育がなっとらんだの、
教育委員会がどうだの、親がどうだの、本人がどうだの、
慰謝料がどうだの言われますが、
もうほんと『どうだって言い。』
『結局お前ら、何にも出来ないんだろ。』
映画の中では『大人のいじめ』や『都市のいじめ』があり、
いかにも自分たちこそ『正しいのだ!』と自分たちの
『役目』を何の疑いもなく行う人々がおり、
田舎には『田舎のいじめ』があるわけです。
そこのところを主人公の『花』は、
『親の役目』として生き、全てを受け入れるわけです。
もちろんどんな人間にだって『役割』というものがあるものです。
大人として、仕事として、社会の中にいるものとして。。。
ただ、いつの間に私たちは自分の『役目』を、
他人に押し付けるようになったのでしょうか?
『子供の責任を負うのが、親の役目でしょ!』
と、劇中での出来事にヒステリックな母親は何を言ったのでしょうか。
迎えに来ない母親を子はどう『受け入れた』のでしょうか。
私たちは大人になるにつれて責任を
『放棄』するようになってしまったのでしょうか?
劇中の子供達は、それぞれの『環境』を『受け入れ』その中で、
まさしく『大人』に成長していきました。
学校に『行く』事を選び、『行かない事』を選び、
人間として生きることを選び、野性で生きることを選び
自分たちの『生き方』を選びました。
ところがどっこい、昨今の私たち『大人』はどうでしょうか?
、という話をここであげても仕方ありませんが。
この映画は、熱烈に今を生きる人々からの心からの言葉だと思います。
『何もしなくて良い、ただ頼むから邪魔だけはしないで!』
『いじめがない社会をつくっていきましょう。』とあなたは言う、
でも、それっていつからなの?
自分たちにとってその問題は
『Nowなんだよ!Hereなんだよ!いつか、どこかでじゃないんだよ!』
と、現実と理想はあまりにも遠い。
と、書いているときりがないのでやめにしますが、
そんなことを痛烈に思う映画でした。
もちろん、最初は陰口こそ叩いているものの、
少しづつ、仲良くなるにつれ優しくなっていく『日本人』達には、
小動物の様な『小心者』のかわいらしさもあり、
その時間が『大切』にされている『田舎』という環境は、
よいところだなぁ。と思う内容でした。
なんにしても、大人達よ!
自分の子供をつれて、映画館に今すぐ行きなさい!
(いなければ、隣の子を誘って。)
そして、自分自身が狼の遠吠えに対し、
答えられるかをしっかりと考えなさい!
と、長々とえらそうに失礼致しました。
私達大人が思っている以上に子供(異端者)達は『大人』である。
『おおかみにんげん』が受け入れられる世の中は、
責任と優しさに包まれた世界なんだろうなと思う。
そんなとっても、とっても素敵な映画でした。
『おおかみこどもの雨と雪』
http://www.ookamikodomo.jp/index.html