国会議事堂前駅を上がると、
村上龍著の『コインロッカーベイビー』を思い出す。
以前も書いた様に思いますが、建築家磯崎新氏が
『想像物を見ればその人の生活環境がわかる。』と、
仰っておられたそうです。
いわゆる『霞ヶ関問題』なんてことが多々言われますが、
『この街』に降りると、そんなことを怠慢な空気が感じさせる様な気がします。
(勿論、怠慢は個人的な主観です。)
いわゆる先端建築の首相官邸、すっきりとした高層の各庁舎、
威厳があるのかどうかは置いておいて国会議事堂、
そして、数多いる警察官。
街は美しく整備され、議員用、庁舎用専用のハイヤーが道路に並び、
高層の街並と、建設途中のクレーン車、余裕を持ってあけられた空、
そこを訪れる高齢者の観光客と、無垢な小学生達。
とてもとても美しくて、そして、すべてが守られていて、
そこを汚す人は決して現れる事なく時間が流れる。
きっと、ここにいると、世界は何事もなく、
そして、その『環境』に生きる自分たちは特別なんだと思うのも、
なんとなく理解出来てしまいます。
いっそのこと、いわゆる若者達を闊歩させ、
女子高生を地べたに配置し、直販の野菜売りの方々を派遣すれば、
少し世界が変わる気がします。
あまりにも浄化された街は、決して何も生まない。
まあ、キャストを設定する事も、
キャストを設定する要素があるということも、
『特別な街』の条件としてはすでに成立してますね。
ようやく、ニュースなどでも破綻の可能性が取り上げられだしたようですが、
決して何も変わらない事を、改めて思い知らされた様な気持ちです。
『生きろ。』
というメッセージにも少し違和感を持つ今日この頃です。
のっていれば欲しい本
BONES-動物の骨格と機能美
http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/116557.html
またですが、かっこいいです。