昨日からの続き。
『死ぬときから始めませんか?』
決してネガティブなことではなく。
あくまでも肯定的な始まりのつもりです。
マヤ暦で言うところの世界の終わりが2012年に来るかどうかは置いておいて、
たまに話題に上るような「最後の瞬間あなたは何をしますか?」
出尽くしたような質問ではありますが、
その質問がどうと言うことではなく、
「その時あなたを取り巻く環境はどのような環境でしょうか?」
私の描く理想は、
よく晴れた、夏の終わり、
縁側の先に少し広がる庭には、温かな日が差し込み、
一日が生まれるように徐々に空気が温度を帯び始めている。
10畳ほどの和室の真ん中に広げられた布団の上で、
ゆったりと、時が来ることを感じている。
そこには、長年付き合ってくれた愛する人がいて、
昨夜の看病疲れの影響か、かすかな寝息を立てて寄り添っていてくれる。
ゆっくりと流れる時間の中で、
整理された室内には、お気に入りの掛け軸と、
30cm程度の白い磁器に華が生けられている。
生涯を共にしてきた愛着の品々は、
今日までと同じように、
クローゼットに掛けられていたり、
宝石箱にしまってある。
散歩が好きだった私が必要とばかりに買い求めた革靴たちも、
シューズキーパーをはめて私がまた履くことを待ちわびていてくれているようだ。
と、人間にとって何が贅沢なのかはわかりませんが、
今の私にとっての思い描く理想の未来はそのような環境でありたいと思います。
回想が長くなりましたが、
あなたにとってのその瞬間とはどのような時間が流れているでしょうか?
まだまだ具体的には思い浮かびませんが、
その瞬間に私は愛するものたちに囲まれていたいと思います。
その瞬間まで、私と共にいてくれるもの。
人から見たらくだらないものだと言われようと
自分にとっては必要だったからというもの。
それが私にとっては必要なものだと思います。
というのが私が提案する『死ぬときから始めませんか?』という提案です。