近代建築の三大巨匠ミース・ファン・デル・ローエは言いました。
「シンプルイズベスト。」っていうのとは少し違う気もしますが、
「より少ないことは、より豊かなこと。」だという意味のようです。
どんなものにも適切な状態というものがあり、
余分なものなく、かつ少なすぎることなく。
ものづくりだけではなく様々なことにおいてというより、
全ての事象において、適切というのは、ベストであり、
最良であり、ある種完全でもある。と私個人は思います。
と、回りくどく書き下しましたが、
久しぶりの映画『サマーウォーズ』少しがっかり感は否めませんでした。
映画や小説その他もろもろのアウトプット事象、
それらを作る作者はほとんどの場合完成形まで積み上げるために、
徹底的にすべてを詰め込みます。
そして、そこから『厳選』とでも言いましょうか、
命を掛けて『編集』作業をしていくわけであります。
削るか削るまいかの命がけの攻防。
結果として、ダイヤモンドカットのように磨きぬかれた原石は、
何物にも負けない輝きを放つわけだと思います。
映画の場合はそれこそすべての違和感を解消し、
一切の違和感を感じさせることなくお客様に伝えることができるかどうかが、
とても重要なことだと思います。
現実的、ストーリー的リアリティなんていうのは二の次であり、
それこそ、間であり、繋ぎであり、台詞回し、
緊張と緩和が必要なわけです。
TV放映枠というのがあるので仕方がないのはわかります。
しかしながら、ちょっとちょっと、アニメだからですか?
子供向けっぽいからですか?
削りすぎじゃない?
あげくの山下達郎さんの『僕らの夏の夢』。
ちょっと扱いひどくないですか。
っと。たまらず速攻で愚痴をこぼしてしまいました。
もっと良い映画だったと思います。
興味をお持ちの方は是非ともレンタルしてください。