<< March 2024 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

<< 東北関東大震災下で働く医療関係者の皆様へ ―阪神大震災のとき精神科医は何を考え、どのように行動したか  | main | 非被災者が出来る10の事 >>
いわき市の方のお話 原発について
 仕事の関係でいわき市がご実家で、
昨日までいわき市に帰省されていた方とお話をしました。
原発差別を受けている方々の状況とはどういったものなのでしょうか。

かつて、いつ噴火するかわからないと言われていた
ヴェスヴィオ火山の麓で暮らす住民に
『噴火は怖くないですか?』と問うと、
『そんなことを考えても仕方がない。』と、
住民の方は答えられたそうです。

端から見ている私たちは『なぜそんな怖いところに。。。』や
『今すぐ避難するべきだ!』なんて、
当たり前であろう『常識』を思い浮かべます。

とても象徴的で圧倒的な恐怖は、
象徴としてその最悪の事象だけを頭の中に連想させます。
個人的にも『危ないよ。。。』とは思います。

そんなこと彼らは百も承知です。
過去の被害や、日々活性している現実は、
あまりにも明確で、起こりうる現実は、
私たちなどよりも遥かに鮮明だったのでしょう。


私は彼に『原発に関しては皆さんどのように思われているのですか?』
と、問いかけました。彼は、
『私の周りの方々は原発に対して悪い印象もなにも持っていない。
(今回の出来事どうこうではなく。)
今も危険な状態だ。とは言われているが、
それはそれで、どうしようもない。』と、
お答えになられました。

『そんなことよりも、ようやく物資が入りだし、
徐々にお店も開きだしました。
そして、両親も仕事を始めました。』
と仰っておられました。

『正直、どうなるかなんてわかりません。
恐らく、今から完全に原発が停止したところで、
1年以上ここらへんは避け続けられるでしょう。
かといって、すぐにどこかになんていけるわけないですよね。』

帰省されたいわき市の町は、津波の被害も他に比べれば、
微々たるもので、地震の影響も大きくはでていなかったそうです

一部では、津波や地震の影響による倒壊などは
比較的目にはつかない状況であったそうです。
ただ、そこには人がいず、ゴーストタウンには、
一切のリアリティがなかったそうです。

本日になってようやく政府はメルトダウンを認めましたが、
死の灰が降っているわけでも、植物が汚染により
目に見える被害を受けているわけでもない状況には、
何の実感も得られなかったそうです。

『ただ、人がいない。』

危機感がない。と言われればその一言ですが、
現実が現実でない状況。
でも確実に腹は減り、排泄物はでる状況。
貯蓄を食いつぶしていかなければいけない状況。
新たにお金を得られる手段なんて見つからない状況。

そんな状況下で、
『上で(メディア、政府)話されているだけの話なんて、
私たちには何一つわかりません。
そんなこと考えている余裕なんてありません。』

『被爆したら被爆したでしょうがないじゃないか。』

そんなことを言われ、私はなにも言えませんでした。
先日も記載したように『原発』は紛れもなく大きな問題ごとであり、
今後の最大の恐怖です。
情報を出さない〇〇には、憤然たる思いを持ちます。
しかしながら、その異常に大きな『象徴』も残念ながら現実であり、
また、とても小さな人一人の『話』も現実であるわけです。

大局はもちろんみなければならない重要事です。
しかしながら人間的感情論として、
100万人の命よりも、身近な人の『幸せ』を祈るのも
わかるような気がします。

大局から見ている人からしたら、とってもとっても小さな話ですが、
その人にとっては何よりも『重要』なことなんですね。

人間らしいって言うのは、どういうことなのでしょうか?

皆様はどのように答えられますか?

今すぐ水を必要とされている方に、
汚染されているかもしれない水を与えることに躊躇されますか?

余談ですが、
そんな彼と今後の福島の復興に関してお話をしました。
「こうなったら自虐ギャグで哀れみを乞い、
 危険基準ギリギリセーフのほうれん草を、
『安全内範囲放射線ふりかけ済みホウレンソウ』として、
出しましょう。今なら買ってくれる人がいるはず。』と、
食品添加物ギリギリは知らないから許容している人々を
あざ笑うように出してやりましょう。」
なんて話をしていました。

ホウレンソウは別にして、
あなたが今日手にしなかったものよりも、
今日手にされたビニール詰めの加工食品の方が、
もしかしたら危ないかもしれませんよ。

『許容範囲内放射線被爆ホウレンソウ』
あなたは食べますか?
それとも食べませんか?

私は正直躊躇しちゃうかなぁ。。。
『〇!食え!』

現場からはユーモアしか発せられないそうです。
スポンサーサイト
突然のコメント失礼いたします。
私はいわき市に在住しているものです。

ブログの中で

帰省されたいわき市の町は、津波の被害も他に比べれば、微々たるもので、地震の影響も大きくはでていなかったそうです。

と書かれています。

この部分だけを取り上げるのは失礼と思いますが、微々たるものなんですか?この状況が?
このように書かれるのであれば、この惨状をしっかりと見てきたのですか?

いわき市は広域都市です。
海もあれば、山もあります。
地域によっては被害はまちまちです。
地震に対する感じ方も人それぞれです。

ですが、壊滅的被害を受けた沿岸部に対して「微々たるもの」とは言ってほしくないと思い、コメントいたしました。
宵里 | 2011/03/29 14:32
宵里様

コメント頂きありがとうございます。

状況を理解していないものが配慮の足りない発言をし不快な思いをさせてしまい申し訳ありません。

言い訳になってしまいますが、その知人も沿岸部の方でした。ですが、仰られるように感じ方も状況もまちまちだと思います。
事の尺度の問題として、大小で判断できない内容に対し軽率な記載をしたことをお詫びさせて頂ければと思います。
haku | 2011/03/29 15:58
COMMENT









Trackback URL
トラックバック機能は終了しました。
TRACKBACK